NZドル円のスワップが激減した!
公式サイトでも発表されている通り、2015年10月から続いていたNZドル円の固定スワップポイント60円が終了しました。
スワップ市場におけるニュージーランドドル円のスワップポイントが下落を続けております。
好条件のスワップポイントを提供できるよう弊社で出来る限り努めてまいりましたが、
上記理由に伴い、2015年10月から続けておりますニュージーランドドル円の
買いスワップ60円(1万通貨あたり)固定での提供を継続することが難しくなりました。つきましては、2018年4月6日(4月7日午前6時時点の付与分)までで
ニュージーランドドル円の買いスワップ60円固定での提供を終了させていただきます。4月9日以降は市場の状況にあわせて変動での提供とさせていただきますが、
可能な限り高水準でスワップを提供できるよう努力いたします。
本来スワップポイントは、
- 1年間のスワップ金利=為替レート × 保有通貨数 × 金利差
- 1日のスワップポイント=1年間のスワップ金利 ÷ 365日
こんな計算式で、機械的に計算されるものです。
しかし、上記の式に当てはめてみると、いかに先月までのヒロセ通商のNZドル円のスワップ60円が高すぎたことが分かります。
- 1年間のスワップ金利=79円 × 10000通貨 × 1.65%=13,035円 (金利差はNZドルの1.75%から日本の政策金利0.10%を引いています)
- 1日のスワップポイント=13,035円 ÷ 365日=35.71円
NZドル円を79円としてざっくり計算した、1万通貨あたりの1日のスワップは35.71円。先週の週レポにある36.71円とだいたい一致するので、実態としてはヒロセのスワップが下がったというより、適正な価格にようやく戻ったことになります。
政策金利から導き出される、各通貨ペアの実際のスワップポイント
ヒロセはもっとも極端な例ですが、現在のFX会社は業界内で厳しい生存競争にさらされているため、多かれ少なかれこのように買いスワップを盛っているところが多いです。買いスワップが実勢値より多いことは、良いことばかりではありません。そのしわよせは主に売りスワップに現れています(ヒロセの支払いスワップは地獄です)。
参考までに、各通貨ペアの実際の1万通貨あたりのスワップポイントも書いておきましょう。日本の政策金利を0.10%ととして、2018年4月16日の政策金利で計算しています。
- トルコリラ円:56.27円(26円、8.00%)
- 南アランド円:15.78円(9円、6.50%)
- メキシコペソ円:12.16円(6円、7.50%)
- 豪ドル円:31.83円(83円、1.50%)
- ドル円:48.36円(107円、1.75%)
まあ、こんなものなんです、スワップポイントなんて。いかに各社が盛って出していたか分かると思います。
ヒロセの豪ドル円、トレイダーズのトルコリラ円はどこまで粘れるか
ただ、まだヒロセ通商は豪ドル円50円という、明らかに実勢とかけはなれたスワップポイントを提供していますが、これが今後どこまでふみとどまれるか。
また、トルコリラ円も実際は60円程度のスワップポイントが限界なのですが、100円近くを提示しているトレイダーズ証券がどこまで頑張れるかも注目です。計算式からも分かるとおり、政策金利がそのままでも通貨ペアの価格が値下がりすればスワップポイントは下がります。トルコリラ円はずっと下降トレンドですから、高スワップを維持するほど、他の何かにしわよせがいくわけです。
こういった視点を持ちながら、当サイトをご利用いただければ、より金利運用が楽しくなるはずです。今後もよろしくお願いいたします。